若かりし頃の未熟な自分が照れくさいので
たまには生まれたての詩を載せてみます。
ずいぶん前になりますが静岡から富山まで
車で出かけたことがあります。
富山に行った目的は私が大好きな作家の
宮本輝先生の「螢川」が見たかったから。
五月だったのに山道にはまだ雪が残って
いました。
安房峠を通って神通川のダム湖のそばを
通りました。
そのダム湖の水の色があまりにも美しくて
しばしの間、茫然と見とれていました。
その湖を想い浮かべながら書いた詩です。
少しは成長しているでしょうか(^-^)
祈 り
深い深い山のなか
雪にひっそり閉ざされた
碧色の湖のほとりで
ひとり君のことを想う
夜は眠れているだろうか
怖い夢を見ていない?
傷つきやすいくせに
突っ張ってばかりいて
揺らぐ心を秘めたまま
生きていくのはつらいね
愛を安易に言葉にすると
はかなく消えてしまうから
ただじっと黙っている
厳しい冬が終わって
流れ出す雪解け水が
大地を潤す日が来ると
今なら信じられるよ
深い深い山のなか
雪にひっそり閉ざされた
碧色の湖のほとりで
ひとり君の幸せを祈る
![蛍川・泥の河 (新潮文庫) [文庫] / 宮本 輝 (著); 新潮社 (刊) 蛍川・泥の河 (新潮文庫) [文庫] / 宮本 輝 (著); 新潮社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51GEN2YE4TL._SL75_.jpg)