冬来たりなば春遠からじ
この言葉を幾度となくつぶやいているうちに
もうすぐ春がやってきます。
冬というのは順番に訪れる単なる季節ではなく
人生にも冬の時代があって自分の心の扉を全く
開けられなかったときがありました。
そのころは輝先生の『海辺の扉』を何度も何度も
読みました。
再会の時、必ずや来たらん
この意味をきちんと理解しているかはわからないけど
私には救いとなった今も大切にしている言葉です。
心と言葉の関係はとても難しいですが言葉によって
心が救われるというのはすごいことだなと思います。
そんな言葉を紡いでいくというのが私の夢です☆
冬の時代
晴れやかな青空の下

逢えない寂しさと
密やかな悲しみが
私の心をかき乱す
冷たい風に蒼ざめながら
立ちすくむ私の足もとの
凍りついた大地の中では
新しい命が芽吹いている
春はまだかな
春はまだかな
喪失の痛みも知らず
まだ見ぬ春に憧れる
あどけない囁きに
耳をすませていると
罪の深さにおののき
私の中で石となって
固まっていた時が
ゆるやかに動き出す
春よ、来い
春よ、来い
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