これは、一番最初に書いた詩です。
まだまだ幼さが残ってますが、懐かしい感じがします。
西行の歌のような詩が書けるようになる日は来るのかな。
負けてたまるか!負けてたまるか!負けてたまるか!
桜の詩を書くことは毎年やってくる春の楽しみの一つです。
君には桜の歌が聴こえるか
窓を叩く音に振り返ってみると
桜の花びらがひとひらふたひら
妖精の足跡のように並んでいる
桜が咲く季節の嬉しい不意打ち

ひっそりと佇む桜の樹に
そっと近づいて耳をあててみる
おかえり・・・そう聴こえた
― 私のこと知ってるの
― ああ、生まれる前からね
老木が皺だらけの顔で
微笑んだように見えた
さわさわと風にゆられて
花びらが歌っている
春には歓びの歌で目覚め
夏には蝉の鳴き声を吸って
秋には夕陽で紅をさし
冬には地に眠るものを見た
そして今・・・
譲り受けた新しい命を
枝の間にそっと隠して
さあ、皆のところへ帰ろう
闇に呑み込まれていく
花びらの声はいつまでも
温かい春の風に和して響く
さあ、皆のところへ帰ろう