輝先生の『ひとたびはポプラに臥す』です。
2000年4月3日梅田の紀伊國屋における
『ひとたびはポプラに臥す』のサイン会は
私の人生を大きく変えることとなりました。
その日もあの場所で桜は満開でした。
あんなに美しい夜桜を見たのは生まれて初めて。
今なお感謝の気持ちでいっぱいです。
人との出逢いは本当に素晴らしいものですね。
少しでもシルクロードの雰囲気を味わいたくて
平山郁夫さんの「大唐西域壁画」を薬師寺に
見に行ったときに散華を知りました。
大切な人を亡くした後初めて切ない行事だと
思い知らされました。
散 華(さんげ)
気まぐれな春風に揺られて
桜がさわさわと歌っている。
寒い冬はやっと終わっても
私の隣には君がいないから
涙がこぼれそうになるけれど
花びらがふわりと落ちてきて
ほほをそっとふいてくれる。
泣いてもいいんだよ。

泣いてもいいんだよ。
満開の桜の下での誓い。
桜吹雪の祝福を受けながら
時が止まることを願った。
幾多の別れを繰り返しても
決して途絶えることのない
命の温もりを伝えるために
桜はあんなに美しく咲くのか。
いつの日か又逢えるから。
必ずどこかで逢えるから。
花びらに刻みこまれた記憶。
それは未来の君の中でいつか
はっきりと甦ることだろう。
かけがえのない時を共にした
懐かしくて少し切ない想い出。
君と私は必ずまた出会うのだ。
桜の花びらが一斉に歌いだす。
それまではごきげんよう。
それまではごきげんよう。
![ひとたびはポプラに臥す〈1〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す〈1〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51AENK0928L._SL75_.jpg)
![ひとたびはポプラに臥す〈2〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す〈2〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/5172DA6AWML._SL75_.jpg)
![ひとたびはポプラに臥す(3) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す(3) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51AS7PG7QKL._SL75_.jpg)
![ひとたびはポプラに臥す〈4〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す〈4〉 [単行本] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51Z6ZTSP05L._SL75_.jpg)
![ひとたびはポプラに臥す(5) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す(5) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51CRGKH1PAL._SL75_.jpg)
![ひとたびはポプラに臥す(6) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊) ひとたびはポプラに臥す(6) [単行本(ソフトカバー)] / 宮本 輝 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51BKXTZV3JL._SL75_.jpg)