大切な相手を亡くしたあとでずっと忘れずにいる相手と結婚したとき、妻はどう思うのでしょうか?
生活感覚も美意識も何一つ不満はないのに永遠に消えることのない女性が夫の心に棲みついていたら?
中谷美紀のラストの演技が、その胸中をひもといてくれたような気がしました。
「当たり前のことが、いつでもどこでもできるならば、 私があなた方の弟子になりましょう。」
利休のこの言葉をかみしめています。

Photograph by Mr. Sakuo
戀ふるゆえ
夫(つま)の心に
棲む女性(ひと)を
許しきれずに
拒みきれずに