私は西風に見初められたギリシア神話の話が好きです。
花に変えられたあとも西風のことを待ち続けたアネモネ。
そんな姿を想像しながらこの詩を書きました。
Photograph by Mr. Sakuo
アネモネ‐風の花‐
あなたを愛します
その心は気高くて
見返りなど求めない
ずっとそばにいてなど
甘酸っぱいセリフは
決して言わないけど
心の奥に秘めた
凛とした想いは
脈々と燃えている
あなたを愛します

アネモネは忍耐強く
冬が春になるのを
じっと待っている
誰かを恨むことなく
誰かに頼ることなく
ただひたむきに
あなたへの愛を
そっと育てている
あなたを愛します
その声はいつか届き
あなたはやってくる
世界中を吹き抜けて
希望を運んできた
穏やかで優しい
春風に撫ぜられて
アネモネは一斉に
空に向かって咲く
みんな上を向いて咲いていますね。
昨日、行った神社に「人間はなぜにうつむく」という石碑があり、う~んと考えていました。
堂々と、胸を張って上を向いて歩きたいです。
「人間はなぜにうつむく」
人間の一生の中でいつも順風満帆というわけには
いかないですよね。
でも、うつむいて過ごさざるをえなかったあとで
いつか顔を上げることができれば、それはそれで
素晴らしいこと・・・。
うつむいている人にのんびりと寄り添ってあげる
ぐらいの余裕が欲しいなと思う今日このごろです。